そろそろお米に関する方のお話も!と思い、お米屋さんを営む、田崎さんにお米インタビューをお願いしてみたところ、快諾頂きました。
米BCD:本日は宜しくお願い致します。
田崎:宜しくお願いします。でも、お米って身近過ぎてあんまりエピソードないかもしれないなぁ。売る専門だから、実は田んぼに入ったこともないし。昔はこの辺(杉並)でも、陸稲※を作ってるのは見かけたけどね。
米BCD:身近過ぎるというのはお米屋さんならではですね。
田崎:そう。お米だって、精米した余りを食べてたし。商売だからね。食べ方にも拘(こだわ)りは…まあ、お米は白いままで食べることぐらいかなぁ。
米BCD:何かを掛けたり、乗っけたりしないということですか?
田崎:そうそう。丼とかカレーとかはまた別だけれど、お茶碗に装ったご飯は白いまま。何か汚すの嫌なんだよね。
米BCD:なるほど、そういう考えもありますね。
田崎:あ、もう一つ拘りあった。
米BCD:伺います。
田崎:カレーのご飯は予め冷やしておくこと。
米BCD:?
田崎:それで熱いカレーをかけると、熱のコントラストが利いて、美味しく食べられるの。
米BCD:冷たいご飯に…熱いカレー?
田崎:そう。
米BCD:初めて聞きましたが、今度試してみます。お餅は如何でしょう?
田崎:お餅って、前はお正月とか、1歳のお祝いの時ぐらいにしか食べなかったような気がするけど、今は年中あるでしょ?
米BCD:ありますね。
田崎:他の食べ物もそうだけど、この季節しか食べられない!ていうのがもう少しあってもいいかなー、と最近は思う。正月に搗(つ)きたてのお餅食べるとかね。
米BCD:風情がありますね。
田崎:でしょ?あ、季節ついでで言うと、夏場になるとお米には、どうしても虫がついちゃうことがあるのね。もちろん、細心の注意は払っているし、米屋としてそれは申し訳ないと思うことだけど、そういう米は個人的には「いいお米」だと思うのね。虫が付かないお米って…何かおかしいと思わない?
米BCD:考えてみるとそうですね。
田崎:実は売ってる側としては、そういうところにこそ拘ってるんだけどね。虫が付かないような不健全な米じゃないよって。でも、昔は「あること」と大らかに思われてた色々なことが、最近は徐々に「ないこと」になってるのかなーと、そういうところで思います。米屋だからかな?
米BCD:いえ、それは私も別のところで感じることはあります。
田崎:前提として虫が付くことを良しとはしてないけど、うーん、伝わるといいなぁ。
米BCD:そうですねー。身近だからこそのエピソード、本日はありがとうございました。
田崎:ありがとうございました。
※陸稲・・・おかぼ。字のごとく水田ではなく畑で栽培される稲。
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田崎 岳志 1963年生 杉並出身
株式会社 田崎 勤務。趣味はベースギター、お囃子。