ご飯と駆ける(前編)

miyaji

本日は、あの「あついぞ!熊谷」の温度計看板でお馴染み、八木橋百貨店の販売促進担当でいらっしゃる宮地豊さんに、前半はお米を食べつつ、お話を伺いました。

米BCD:本日は宜しくお願いします。

宮地:宜しくお願いします。

米BCD:早速ですが、お茶碗に盛ったご飯は白いまま食べたいですか?それとも、佃煮とか汁ものを掛けたりして食べるのも問題ない、あるいは好きな方でしょうか。

宮地:ふりかけ掛けたりするのは好き。でも子どもの頃はお袋が食べることに厳しかったので、一杯目のご飯、つまり、おかずがある状態でふりかけを掛けることはできなかった。「ふりかけでご飯食べるなんて、料理が不味いの?」って言われちゃう。お袋は料亭の一人娘でしたから。

米BCD:お母様としては、料亭の家ということで、きちんと身に付けさせたかったのでしょうね。

宮地:だから、丼ものの日は嬉しかった!最初からおかずは乗っているし、タレもかかってるし。

米BCD:丼ものの思い出は何かありますか?

宮地:これは子どもの頃じゃないんだけど、ソースカツ丼。

米BCD:埼玉にも有名なお店ありますね。

宮地:ずっとこっち(埼玉北部)に住んでいながら、初めて食べたのは大学生の頃だったんだけど、出会いは衝撃的だった!第一印象で、あれ?玉子でとじてない?って。

米BCD:「ソースカツ丼」として注文した訳ではないんですか?

宮地:その店ではメニューに「カツ丼」とだけ書いてあったから、僕としてはソースカツ丼を注文した感覚はないの。だから、いわゆるあの玉子とじのカツ丼が出てくると思ってたら、来たのが違ってたのでショックだった…。

米BCD:それは、あれ?ってなりますよね。

宮地:でも食べてみたら、こんなに美味しいものがあるんだ!って思って、暫く通ったりして。ソースカツ丼って、トンカツをご飯に乗っけて食べてるようで、実際バラバラに食べると全然感覚が違う。あれも不思議だなー、と思う。

米BCD:そうですね。牛皿※1みたいな感覚とは少し違いそうですね。牛丼もお好きですか?

宮地: 好きですよ。

米BCD:普段はどういう食べ方をされます?汁だく(つゆだく)とか、玉とか。

宮地:汁だくにはしないですね。汁だくって、最後の汁にご飯粒が浮いたような形になるじゃないですか?あれが苦手です。七味、玉子も掛けないです。結局、並に生姜を少し乗っけて〜ぐらいのプレーンな状態が一番バランス良いなーと思うんですよ。だからアメリカの牛丼は厳しかった。

米BCD:アメリカの牛丼店にも行かれたことあるんですか?

宮地:ええ、ちょうど狂牛病でアメリカ牛の輸入がストップした時期※2にニューヨークに行くことがあったんです。まあ、日本では暫く牛丼食べられないなーと思って現地にある日本の牛丼チェーン店に行ったんですね。それで「レギュラー」を日本でいうところの並だと思って注文したら、特盛ぐらいの大きさが来て!

米BCD:アメリカっぽいですね。

宮地:そう、しかも味付けも少し甘くて、テリヤキソースみたいな感じだったので、いつものバランスが!と思ったのを覚えてる。しかも周りを見ると、ケーキセットとかで食べてて(笑)。

米BCD:ケーキセット!

宮地:特盛の牛丼と凄く甘そうなケーキとコーヒー。やっぱり違うなーと。

米BCD:インパクトもカロリーも凄そうですね・・・。他に海外で食べたお米料理で印象的なものありますか?

宮地:もう30年以上前になるけど、リバプールに行った時のライスサラダは印象的だった。

米BCD:おしゃれな雰囲気ですね。リバプールでライスサラダ。

宮地:って思うでしょ?今は日本でも美味しいライスサラダあるけど、そこは30年前の話だから(笑)。当時のリバプールは日本人って珍しかったみたいで、現地の方も日本ではお米を食べる、っていう知識はあったのかな?僕が日本人だから、ライスサラダを出してくれて。

米BCD:主食で、という感じではないんですね。

宮地:そうサラダなの。それで、お米の調理に不慣れだからなのか、お米を野菜の一種として扱っている感じで。味は・・・うーん。だけど、ありがたいはありがたいですよね。持っている少ない日本の知識から試行錯誤で持て成してくださるのだから。

米BCD:日本食黎明期ですね。

宮地:そう。でも去年ニューヨーク行って、回転寿司のお店があったり、コンビニで普通にお寿司売ってるのを見た時「ああ、ここまで定着したんだな」となんか感慨深かった(笑)

米BCD:あの不思議なライスサラダから30年で!って。

宮地:アメリカのお寿司のアボガドとか香草とか、プラスで入ってるのが無ければいいのになー、と思わないこともないですけど(笑)。まあ、現地アレンジは必要なんでしょうね。

【後半に続く】

※1 牛皿:いわゆる牛丼のご飯以外の部分を皿に盛ったもの。
※2 アメリカ牛の輸入がストップした時期:2003〜2006年頃、いわゆるBSE(牛海綿状脳症)問題により米国からの牛肉の輸入が度々停止された。

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宮地 豊:1961年 浦和出身
株式会社 八木橋にて販売促進を担当。夏にお馴染みの「あついぞ!熊谷」の温度計看板などを手がける。また「埼玉でたぶん唯一ポール・マッカートニーに4回会った男」として、「たまたま(テレビ埼玉)」にて、自身のドキュメントが放送されている。

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【本日のインタビュー場所】
海鮮レストラン・大助

tasuke
画像の海鮮丼を頂きながら

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